2015年11月4日水曜日

覚書 スピリチュアリティにいて:一つの考え方 (追記2)

 スピリチュアリティに関する一つの考え方を明らかにしておきたい。

スピリチュアリティの定義の一つに、「スピリチュアリティは、人であれ物(もの)であれ、人生で最重要と思っていることとのかかわり方に関係が見られる」というのがある。

 この定義は、アディクションなどの行き詰まり状態からの回復と成長といった現実の問題との関連において、体験的にスピリチュアリティの理解を深めていく上では有用であるが、スピリチュアリティとは何かという意味を求めているときの答えとしては不十分であろう。しかし、この定義の意味する事は、次の考え方の中で大きな意味を持ってくる。

 スピリチュアリティには、三つの領域との関係を人がどのように持っているのかということと関連が見られる。その三つの領域とは、「自分自身」と「他の人々」と「宇宙」である。また、「霊的成長とは、神と人と私の関係がきちんと三角形にできることいわれる*」とも表現される。この霊的成長の霊的とは、スピリチュアルと同義語である。つまり、スピリチュアルに成長していくという意味である。

 このように人の意識には宇宙(神)との関連が見られる、あるいはその反映がみられるととらえることで、スピリチュアリティは身近な存在となってくる。また、このようにスピリチュアリティをとらえていくと、スピリチュアリティは宗教と同義ではないことも浮上してこよう。


* この三角形の関係について、また回復と成長の歩みについては、「ホームカミング」の松尾セシリア女史から直接的また間接的に多くの学びを得ました。ここに記して、深く感謝申し上げます。