2015年12月2日水曜日

覚書 意志(Will)の時期の発達:2歳〜4歳 その④

発達課題:私には物事や方向性を選択する意志と行動する力を持つ権利がある.

この時期の発達テーマは、「力(power)」です。また、この時期の子どもたちはとても愛他的でもあります。例えば、親の手伝いを一生懸命にしようとします。

さて、この時期に、子どもが何らかのショッキングな体験をもつとしましょう。その子が大人になると次のような偏りが性格構造に生じます。

意志の前期に該当する人の特長のうち、際だったものを少しだけ紹介します。

・自己批判、自己犠牲の人.他の人を喜ばし奉仕するために、自分自身の力と選択の感覚を諦めている.
・白黒思考。二極の間がないので、一つのことで注意されると自分が全面否定されたとすぐ思う.
・完全主義者であり、「ネバナラナイ」との思いが強い.
・愛他的なのに自分には何か足りなくてダメだという感じをもっている.

意志の後期に該当する人の特長のうち、際だったものを少し紹介します。

・批判的な人。人を裁いていると自分が指揮をとっているように感じる.
・人のせいで自分は苦しんでいるとの被害者意識が強い.
・問題が生じたり上手くいかないことがあると、全て人のせいにする.
・全てのことに儀式みたいなルールを持っており、よく動くが自分流.(例:お茶はこれが良い。このようにお茶をいれて、このように飲むものだ.)

性格構造については、これまでのブログで説明してますのでそちらをご覧ください。この覚書をふくめて、これまでに胎内3ヵ月目から4歳までの発達課題を取り上げています。

例えば、いつも引っ込み思案でおとなしすぎる人、いつも出しゃばりで騒々しすぎる人、すぐに絶望的になる人、人が信頼できない人、自尊心(Self-worth)が低く自信がもてない人、助けを求めることが出来ない人、お世話焼き過ぎる人、コントロール過剰の人、批判的な人、白黒思考で完璧主義の人、アグレッシブ(aggressive, 攻撃的)な人など、このように偏った人に共通する性格の「バランスの悪さ」は、4歳までの生活に遠因があります。

4歳までの生活が幸せに生きることの基盤となる。このように言っても決して過言ではないと思います。ワークライフバランスを考える上で、見落としたくない、あるいは優先順位を間違えてはならないことかと思います。

親の責任は、幸運な次世代を育てることかと思います。そのための大きなヒントが「ボディナミック性格構造」にあります。


【注意】ボディナミックスCharacter structures(性格構造)について詳しく知りたい方は、HPの[参考文献・資料]を参照してください。このブログでは、私個人が理解していること・語りたいことを書いています。ご了解ください。