2017年7月20日木曜日

2017年5月2日火曜日

物語に混在するうそ

物語に混在するうそ

いろいろな物語を人は語る。その中に思い込みや自分でも気づかないうそも入っていよう。そのうそを含めた物語から自由になっていくための対応策として、頭だけでなく身体からのアプローチがある。

身体からのアプローチにより自律神経レベルで整ってくると、それまで「気づかなかったうそ」も自分で見えてくるようになる。頭を止めて、身体にゆだねるとどのようなことが起きるのか?

トークセラピーで届かないところで身体が様々な調整をしてくれる!
なお、安全な方法を選び、安全な環境、安心できる人たちの中で行うことが大前提である。

リセットあるいはTREをお勧めします!

アディクション(依存症)になりやすい性格構造

アディクション(依存症)になりやすい性格構造

それは、自律の性格構造と呼ばれている。乳幼児の発達においては、8ヶ月~2歳半までの時期のことである。

ボディナミックスでは、セラピーの道具の一つとして性格構造を活用する。その中でアディクションとの関係が深い性格があることが知られている。

ボディナミック性格構造とは、600名の子どもたちの追跡調査結果をまとめたものである。健康的でバランスの取れた性格・前期の性格・後期の性格とに分けて分類している。

それぞれの時期の前期あるいは後期において、乳幼児にとって何らかのショッキングなことがあると、性格の偏り(防衛)が生じる。

さて、自律の時期(8ヶ月~2歳半)の発達テーマは、「好奇心や衝動を持つこと」である。前期 / 後期の特色をまとめると次のようなことが上げられる。

(前期の傾向)
助けてもらう、ということが分からない
何か上手くいかないと、自分が悪いと思いがちである.
居心地の悪いことがあると、行動で逃げ始める.
衝動は強いが、それが何なのかの認識が持てず言葉にもできない.
批判に弱い.
他者のコントロールを敏感に感じ取るので人に操作されない.
人に賛同されないと意欲・衝動・エネルギーを失いやすい.
空っぽ、何もないぽかんとした状態に入ることがある.
無気力で外からの刺激がないと反応しない.外からの衝動に合わせることで、衝突や拒否を避けている.
いつも逃げ道を準備しており、深く関わらない.(コミットすると自らの情動に発する衝動を失ってしまうので)
他の人の衝動にすぐ気づくので、人が何をしたいのかはよく分かる.
「助けてください」と言うと、やらなければいけないことが増えるような気がして、なんだか面倒だ.人の手助けはとても上手である.

(後期の傾向)
人に助けてもらう自分には価値がない.自分には助けはいらない.
他人のコントロールに敏感で、いつも主導権を握って行動していないと自己価値がないと感じる.
居心地の悪いことがあると、言葉で逃げる.
多くの衝動を持ち、いつもおしゃべりをしている.チャーミングで一緒に居て楽しい人.
失敗しても絶対にめげない.
「そうですね」と同意したら自分がなくなる感じがする.
自分の問題を否認する達人である(自分自身の弱さをあからさまにすることに耐えられないので).
いつも活動的で動き回り、何事でも率先してやる.(そのように忙しくしていることで嫌な思いなどを感じないようにしている).
常に頭が忙しく動いている.
目の前に見えないものは頭からなくなり、恩を忘れややすい.
人とつながると自分を失う恐れを持つため、コミットメント(関わり合うこと)/約束事(友情・結婚・住居・役職・恋愛など)ができない.
自分に自信が持てない.
あらゆる状況をコントロールしたい.
親密な関係に入る場合には、「私がいないとあなたは生きていけない」ようにコントロールする.

なお、自己チェックしてこれらのことが該当しない人は、この時期の発達に関して、健康的でバランスの取れた性格構造の持ち主である。

前期は衝動が持てなくて心地悪いし、後期は衝動を抑え込んでいて心地悪い状態である。このような状態とアディクションとは関係が生じやすい。なぜならばアディクションとは心地悪いので「心地よさ」へと逃げている状態であるからである。


【注意】ボディナミックスCharacter structures(性格構造)について詳しく知りたい方は、HPの[参考文献・資料]を参照してください。このブログでは、私個人が理解していること・語りたいことを書いています。ご了解ください。

2016年9月25日日曜日

覚書 リセットとTRE

リセットとTREについて

「リセット」とTREは、自律神経に直接的に働きかけるエクササイズです。エクササイズにより身体に自律運動(自然な身体の動きや振動)が生じます。その結果、次第に自律神経のバランスが整っていきます。

頭で考えたり言葉を使うことなく、身体の神経レベルにおいて自然に整っていきます。

これらの身体からのアプローチは、自律神経のバランスを取り戻すとても理にかなった方法です!そして、やり方はとても簡単です!


はんだカウンセリングハウスでは、「伊予リセット定期講座」を始めます。詳しくは、HPをご覧ください。

覚書 ニューロセプションとポリヴェーガル理論

ニューロセプションとポリヴェーガル理論

ニューロセプション(Neuroception、ポージェス博士の造語):その意味するところは、神経システムがリスクを評価し一番適切な神経的な反応を引き起こし私たちを守っているということである。頭で考えてするのではなく、神経レベルにおいて起きていること。

さて、意識の力ではコントロール出来ないところで神経反応が起きている。そして、無意識レベルの神経反応は「安全」をいつも求めている。つまり、無意識の生理反応が起きている。

私たちは安全を求める。無意識の神経レベルにおいて、いつも自分を守ること(=「防衛」)をしている。防衛できるならば安全を確保できるからである。そして、防衛あるいはサバイバルのために、三つの神経レベルが関係している。また、それぞれの神経レベルで起きていることは具体的な行動としてあるいはその現れとして現れ出る。

それらの行動とその現れは、人とつながり愛と思いやりの中で生きること・逃走/闘争でいきること・凍り付きのなかで生きることの3タイプに分かれる。

ポリヴェーガル理論は、その三つのレベルにおける自律神経の働きの理論化である。
つまり、社会性神経(迷走神経腹側複合体、神経レベルにおける一番新しい安全確保の方法)・交感神経(その次に新しい防衛対策)・副交感神経(迷走神経背側複合体、一番古い防衛対策)の反応のことである。


参考サイト:http://www.banyantree8.com/blog/images_mt/Polyvagaltheory1215.pdf

2015年12月2日水曜日

覚書 意志(Will)の時期の発達:2歳〜4歳 その④

発達課題:私には物事や方向性を選択する意志と行動する力を持つ権利がある.

この時期の発達テーマは、「力(power)」です。また、この時期の子どもたちはとても愛他的でもあります。例えば、親の手伝いを一生懸命にしようとします。

さて、この時期に、子どもが何らかのショッキングな体験をもつとしましょう。その子が大人になると次のような偏りが性格構造に生じます。

意志の前期に該当する人の特長のうち、際だったものを少しだけ紹介します。

・自己批判、自己犠牲の人.他の人を喜ばし奉仕するために、自分自身の力と選択の感覚を諦めている.
・白黒思考。二極の間がないので、一つのことで注意されると自分が全面否定されたとすぐ思う.
・完全主義者であり、「ネバナラナイ」との思いが強い.
・愛他的なのに自分には何か足りなくてダメだという感じをもっている.

意志の後期に該当する人の特長のうち、際だったものを少し紹介します。

・批判的な人。人を裁いていると自分が指揮をとっているように感じる.
・人のせいで自分は苦しんでいるとの被害者意識が強い.
・問題が生じたり上手くいかないことがあると、全て人のせいにする.
・全てのことに儀式みたいなルールを持っており、よく動くが自分流.(例:お茶はこれが良い。このようにお茶をいれて、このように飲むものだ.)

性格構造については、これまでのブログで説明してますのでそちらをご覧ください。この覚書をふくめて、これまでに胎内3ヵ月目から4歳までの発達課題を取り上げています。

例えば、いつも引っ込み思案でおとなしすぎる人、いつも出しゃばりで騒々しすぎる人、すぐに絶望的になる人、人が信頼できない人、自尊心(Self-worth)が低く自信がもてない人、助けを求めることが出来ない人、お世話焼き過ぎる人、コントロール過剰の人、批判的な人、白黒思考で完璧主義の人、アグレッシブ(aggressive, 攻撃的)な人など、このように偏った人に共通する性格の「バランスの悪さ」は、4歳までの生活に遠因があります。

4歳までの生活が幸せに生きることの基盤となる。このように言っても決して過言ではないと思います。ワークライフバランスを考える上で、見落としたくない、あるいは優先順位を間違えてはならないことかと思います。

親の責任は、幸運な次世代を育てることかと思います。そのための大きなヒントが「ボディナミック性格構造」にあります。


【注意】ボディナミックスCharacter structures(性格構造)について詳しく知りたい方は、HPの[参考文献・資料]を参照してください。このブログでは、私個人が理解していること・語りたいことを書いています。ご了解ください。

2015年11月7日土曜日

覚書 自律(Autonomy)の時期の発達(8ヶ月〜2歳半) その③

 さて、何らかの依存症(アディクション)を持つ人との面談では、この時期の体験がまず気になるところです。依存症(アディクション)の定義の一つは、「何か心地よいことへの逃避」です。

 大人になって何事にも好奇心がもてず衝動が感じられない人は、アルコールや薬物、ギャンブルなどで空虚さを埋めたくなるからです。また、衝動を止められて気分の悪い人も何か心地よいことをつい求めてしまいます。

「性格構造」の形成を具体的に考えていくとき、乳幼児時期の母子関係の重要さを認めざるを得ません。なお、12歳までに性格構造はできあがるとボディナミックスでは考えています。


【注意】ボディナミックスCharacter structures(性格構造)について詳しく知りたい方は、HPの[参考文献・資料]を参照してください。このブログでは、私個人が理解していること・語りたいことを書いています。ご了解ください。