2015年11月4日水曜日

覚書 スピリチュアリティについて:日々の生活との関係 (追記1)

 スピリチュアリティとは、いったい何を意味しているのであろうか。この用語は宗教との関連において使われるもので、教育や自己覚知とは関係のないことなのであろうか。
 スピリチュアリティという用語は、宗教的と同義ではない。また、私たち一人ひとりの生活と関係がある。

 例えば、万人が逃れる事のできない問題として、死の存在がある。この事は、中年を迎えると現実的な問題として意識されるようになる。その思いは追い払っても、逃げ出しても決して離れていく事はない。そして、人は受け入れる事のできない出来事や現実の中で苦悶する。

 死は究極の喪失体験となるが、死なれたり死んだりすること以外にも、持っているものを失うという意味においては、若さや健康、体力、美しさ、家や財産、地位、名声、能力、信頼、愛情、恋人、家族、評判、仕事など枚挙にいとまがない。


 このような死やすべての人間という存在に伴う問題や苦しみは、その出来事や事実を認めて「受け入れていく」という事以外に解決の道はない。受け入れることができるまで心の平安は取り戻せないのである。そして、この受け入れていくことのプロセスは、スピリチュアルなプロセスといえよう。