2014年2月11日火曜日

Q.17 身体を感じることがなぜ大切なのか?


「ソマティック・マーカー仮説」(神経心理学者、脳研究者 アントニオ R・ダマシオ)の肝心なことは、「身体感覚がもたらす気分やイメージが、(数多くの選択肢の中から)一つを選択するということに関係している」ということです。

これは、どういうことでしょうか?私たちの日常生活は、朝起きてから寝るまで「選択」の連続です。さて今朝は何を着るか?Tシャツ?ポロシャツ?何を飲むか?コーヒー?日本茶?選択肢は二択ではなくもっと多いし、その選択内容は数限り無い。

身体の感じが分からず、また自分の気分(気持ち、情動)が分からないと、直感的に選択できず、生活に支障をきたすことになります。

ボディナミックス・セラピーでは、「身体はどんな感じか」と相手に尋ねたり自分自身の身体の感じを 確認しながらセッションを進めます。ボディナミックスで長年にわたり実践していたことと「ソマティック・マーカー仮説」は見事に一致したようです。
日々の生活や人生において適切な選択をするには、身体と気持ち(情動・感情)にアクセスすることが欠かせません。

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はんだカウンセリングハウス

2014年2月9日日曜日

Q.16 ソマティック・マーカー仮説とは何か?


「ソマティック・マーカー仮説」(神経心理学者、脳研究者 アントニオ R・ダマシオ)を箇条書きで紹介してみます。大脳皮質の前頭葉を損傷した人の研究を通して、A. ダマシオは次の共通点発見しました。

・共通点:身体の感じがつかめない( 身体の感じの例:そわそわする、はらはらする、心臓がドキドキする、顔が赤くなる、青ざめるなど)。
・共通点:情動が分からない。
共通点:理にかなった選択・決定(=判断)ができない
・結論:身体の感じと情動の認識は、「判断」には欠かせない。

*日常生活の体験の中で、心地よいことまたは心地よくないことの痕跡が身体に刻み込まれる。→somatic markers (ソマティック・マーカ-)という。
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2014年2月7日金曜日

Q.15 情動 (Emotions)と感情 (Feelings)は同じものか?

ボディナミックスでは、情動(Emotions)は大脳辺縁系、感情(Feelings)は前頭葉、本能 (Instincts)は脳幹とつながっている、と理解しています。従って、情動と感情は同じものとは考えません。脳研究の成果とも矛盾していません。

情動として7つ挙げられます。それらは、怒り(Anger)、恐れ (Fear) 、深い悲しみ (Sadness) 、喜び (Joy)、性的な喜びと楽しみ (Sexuality)、嫌悪 (Disgust)、恥 (Shame)です。これらの情動を感じて表現できることはとても大切なことです。

例えば、Sadness, Anger, Shameを取り上げてみます。毎日の生活の中で、自然に泣いたり・怒ったり・恥じ入ったりしながら暮らしている人は、情動が健康的に動いていると言えます。その逆は、情動が動いていない状態です。その場合は、「情動」ではなく「感情」だけで、メランコリーな気分でイライラしたり恥知らずな行動をとったりしているかと思います。後者のケースは、大いに問題があります。


お願い:Sexualityという用語を適切に説明している日本語辞書にまだ出会えていません。適訳があれば教えてください。

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2014年2月3日月曜日

Q.14 日本語のボディナミックス関連論文はないのか?
 
 ボディナミックス性格構造の紹介として、福岡女学院大学紀要論文(URL参照)があります。

題名:ボディナミクス(Bodynamics)について(その1)「性格構造」の概要
英文題名:On the Character Structures of Bodynamics
著者:原口芳博 (Haraguchi Yoshihiro)
URL:

2003年から2004年にかけてホームカミング主催で日本で始めて「基礎コース」(ワークショップ)が開催されました。講師は、ボディナミックス創始者のLisbeth Marcherの娘、公認ボディナミック・トレーナーDitte Marcher でした。その時の記録です。


【注意】ボディナミックスCharacter structures(性格構造)について詳しく知りたい方は、HPの[参考文献・資料]を参照してください。このブログでは、私個人が理解していること・語りたいことを書いています。ご了解ください。

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